きれいな夜景をつくるおしごと~確認がとれないと帰れない~

B2Cの広告系web制作をやってから、B2BのMAとかやる仕事についた。

存在の耐えられない軽さ

仕事も多少慣れたし、休みだから新卒に遊んでもらおう!と思って「ねえねえ!」って連絡したら

「しばらく犬に会ってないから今日は実家に帰るんです。」って言われた…

 

え…?

私とは退職してから会ってないよね…?え…?

なんなの…? どんだけ犬好きなの…?

犬に比べて私の存在の耐えられない軽さ…?みたいな…?

「はい。犬動画撮った」

……犬の動画もらった。

犬めっちゃ喜んでてかわいいwwwwwwはしゃいでるwwwかわいいww

 

※もはや仕事関係ないので同僚ですらない
※犬かわいいです

 

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%98%E5%9C%A8%E3%81%AE%E8%80%90%E3%81%88%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E8%BB%BD%E3%81%95_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

ここではないどこかに

いろいろありましたが、結論として、辞めることになりました。

開発スタッフたちは優しくしてくれたけど、なんかもう、社風も上司も、あわなかった……

 

社長との退職面談では、せっかくなんで「上司も営業さんともうまくいきませんでしたし、新卒の○○さんとも対立してしまってダメでした…アハハ…」って力なく退職面談を終わらせました。

新卒「あ…あなたなんでそんな最後の最後まで…!」

いや、せっかくだから置き土産にひとつ混沌を。

 

君たち(新卒以外にインターンもいます)がいて、「このアラフォーが!」「うるせーばーーか!!」ってじゃれあったり、誕生日を一緒に祝われたり、アホみたいに酒飲みに行ったりして、友達ができたみたいで楽しかったです。

休日出勤に付き合わされた時に、自分は本を読んで彼らの作業が終わるのを待っていて、ふと「他人といるときに安らいだ気持ちになるのは何年振りだろうか…」と…

 

でも、新卒たちが目覚ましく社会人として成長し、組織の中で評価されていくのと対照的に、私自身は「この会社に自分が合わない」という違和感を大きくしていき、最終的にはメンタル的にクラッシュして、去ることになりました。

君たちと笑ったり、安らいだりする資格が自分にあるのかな?
不透明な状況や、ダメなプロダクトを生み、他者を犠牲にする事を黙認している自分がここで笑うとか、そんなの絶対おかしいよ。
自分の中の矛盾みたいなのが内部から自分を蝕んでいき、だんだんと仕事の精度が落ちていき、全社会(日曜日で、台風がきていました。ちなみに代休とか一切ないイベントです)で、役員とかが晴れ晴れと「あるべき会社の姿」とか「今後のビジョン」とかを話しているのを見て、ぶつ……と何かが、切れてしまいました。

私がいるべき場所はここではなかったのだという、虚しい敗北感だけが残りました。

 

とはいえ!基本的にわたくし「疾風の行動力と雑草の生命力」でどんな状況も切り抜けてきた人間なので、多分そのうち元気になると思います。

(というか半年でここまで私をゲンナリさせた環境もちょっとおかしい気が…)

新しい環境で新しく頑張ります!

『新しい会社の試用期間生き延びられるように祈って!』

新卒「生き延びられなかったら笑ってあげますよ」ニヤニヤ

最後の時までほんと…腹の立つやつだな…!


しかし落ち込まれるよりは笑ってくれた方がいいのだな、と今は思います。もう会えないのだから、きっと笑っているだろうと信じて別れる方が自分の励みになる。
毎度毎度その瞬間は「グーでぶつぞこのクソ新卒が…!」って思うんだけど、最終的にはいつも私のプラスになる事を教え続けてくれた人でした。

 

願わくば君の人生に幸多からんことを。願うくらいしか他人にできることがない。

 

ロジックの部分では私は君に何も教えられないけど、感情の部分で君を肯定しているし、信じている。明日私が死んだとしても、今この感情は確かなものなんだよと。

 

アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)

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就業規則とは…

まだ暑かった時の思い出。

 

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あ…あつい……

先日は若者たちとお昼ご飯を食べに行きました。週一出勤の楽しみ!

駅ビルだけどね…(立地的に三種類くらいの駅ビルからしか選択できないため…)

 

若者「あつい…」

『あついね…』

新卒「……」(お店の看板をじっと見ている)

『おーお蕎麦おいしそうだね!』

新卒「…主にこのあたりが…」(脇にあるビールを指す)

『…いや、業務中に飲酒したらアカンでしょ…!いやおいしそうだけど…!」

 

~趣味の話~

『美術展とか映画に行くよ。平日昼間に行くと割引があったりすいてるし』

新卒「平日…」

『いや!仕事に支障ない時だけだから!!』

 

その後

新卒「人間は欲望を律しないといけないと思うんですよね…」ニヤニヤ

『ちょっと待ってぇえなんか私が好き放題人間みたいに思われてる気がするんだけど』

新卒「え? 違うんですか?」ニヤニヤ

 

20代に「好き放題」の烙印を押された。く…くやしいぃいいい…!
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書いた後公開するの忘れてたんだけど、

「人間は欲望を律しなければならない」というエリート思想(道を踏み外せない優等生)の新卒と、

「結局苦しみながら生きていかねばいけないのなら、やれるときは好き放題」という自暴自棄系好き放題の私(失うもののない手負いの30代)が、衝突し罵倒しあう先駆けとなったエピソードでした。

 

今となっては、二人ともインターンにひかれるほどの頻度で飲みに行くダメ人間同士なんだけどね…

 

すごい就業規則! ──ダメな職場がよみがえる「社長の本音」ルールのつくり方

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振り返るのが苦手なので。

いつものアレと話しながら駅まで行って、ちょっとした事で改札近くでで足止めをくらい(彼がカードを使って定期を購入しようとしたら、エラーがでて購入できなかった)、

「時間かかりそうだから気にしないで先に帰って。」と言われて、「わかったよー」って帰りました。

でもなんかこう、犬を追い払うようなジェスチャーでやられたので、「んもう失礼なやつだな…」と内心思ったのです が…

よく考えたら私こいつにきちんと別れを告げた思い出がない…

 

数日後に二人で飲みに行く機会があり、

『ちょっと確認したいんだけど、私いつもあなたと別れるときにどんな感じで別れてる?』

「あ…自覚はあるんですね、一切挨拶無しです。なんか目の前でフッと違う人間になるように存在を無視されます。正直びっくりするわ」

『ご…ごめん…昔人にも注意されたんだけどあんま直ってなかった…』

理由は単に「寂しがりで別れを惜しむ行為が嫌い」「次やることを考え始めるとそれまでの事は忘れてしまう」ってだけなんですけどね…

 

帰りに駅の中を歩いていて、

「何線ですか?」

『えーと、地下鉄だから○○線でいいと思う』

「じゃあ、あそこの分かれ道で、お別れしましょう」

30mくらい先の分岐で、特に足を止めることもなく、ごく自然な感じで、じゃあまた、と軽く手を挙げて私たちは別れました。ああ、目印があれば、きっかけがうまくつかめるのか。 

コレコレは苦手…というとサクっと私の負担にならない代案をだして、うまく私をそちら側に誘導してくれる。これが高学歴体育会系の…真価だというのか…!

 

これまで同じように振り返りもしないで別れて、そもまま二度と会えなくなった人が何人もいて、「最後にもっと話しておけば何かが変わっていたかもしれない」と後悔を重ねながら、私は中年になりました。

自分自身では変えることができなかったことを、小さな工夫で変えてくれた。そうやって現実的で、着実な方法で、この人は世界を変えていくことができる。すげーな。

 

秋が深まるにつれて、別れが近づいていることをお互いに知っていました。

(思わせぶりに続く)

 

秋の気配

秋の気配

 

 

若き日の雄姿

先日、会社の人々(と言ってもお盆期間なので、いつものアレともう一人の若いエンジニアの三人で飲みに行っただけ)が誕生日祝ってやるわ!って言うので、

せっかく誕生日祝ってくれるんだしなんか話題を…ってことで若かりし自分(当時28くらいなので実はそんなに若くはないんだけど。それ以上前の写真は見つからなかった)の写真を探して持っていきました。

『ということでこれが私です』

若者「えっ」

若者「えっ」

『ククク…この婆にも若いころっていうのはあったのよ』

若者「えっ…若いというか…印象違いますね…
すごい…仕事できます、私、って感じ」

 

おい!!
※当然だけど当時よりは今の方が仕事できると思います…
顔がシャープなぶん印象が厳しい感じだったのかな…当時は今より15kgくらい痩せておった…


若者「この感じで今と同じ芸風(現職が理不尽すぎて、しょっちゅう「世界が終われ!みんな滅びよ!」みたいなことを言ってる)だとシャレにならないですよね」

『…』
若者「いやあ生き延びて良かったですね!」ニコ!

 

微笑まれたけどなんか釈然としない。いやまあ…解釈によっては「今ここで元気に同僚として出会えて良かった」って言ってるとも言える…のか…?

 

でもまあ…会社の事は全然好きではないけど…(何回も言うけど、理不尽すぎて死傷者多数過ぎ)ここで君らと今こうやってるのは悪くない。それほど遠くない未来に別れがあるということを考慮に入れても。

私と別れて…そして新しく出会う仲間の事を優しい気持ちで受け入れられるような人間になってくれることを願っています。

 

HAPPY

HAPPY

 

悲しみは消えるというなら、喜びだってそういうものだろう

どうせいつか終わる旅を僕と一緒に歌おう♪

「使えない」

やべぇ仕事が超燃えている… もはや若者と遊んでいる余裕がないわ…!
週に一回の出勤日も、嫌な汗をかきながら作業を進めないと間に合わない。

いつものアレの方もむつかしい顔をしながらインターンさんにレクチャーをし、ドキュメントを作り、取り合えず先にインターンさんたちを上がらせている。

 インターンが帰って、私と二人になった瞬間ボソリ……

「…だめだ… 使えない……あいつら使えねーーー……」

 

いや少なくとも「インターン」に対して成果を求めて当然みたいな、そういう言葉を口に出すことは私は許さない、と思って彼を見ると「●●(個人名)も…○○も使えない……スキルが達してない…指示待ち……」と呟いている、え、え…
これ本人もメンタル的にちょっとキテる感じがする…

二分くらいで「…よし、かえる!」ってすっと立ち直ったけど…

 

この子の中で「後輩を使えないとか言っちゃダメ」とか「インターンに一人前のパフォーマンスを求めるのは無意味」とか「でも仕事だから…ちゃんとした品質・納期でやらないと…」「最後は自分一人で回収しなきゃいけないけど不可能かも…」とかいろんな葛藤が渦巻き、それを、瞬間吐き出して、立ち直って、泣かない。
えらいというかすごいけど、こんな状況を強いる会社の状況の方がそもそもおかしいというか。

弱い存在(インターンとかバイト、新しく入ってきた不慣れな営業)に重みを背負わせて死んで(休職、失踪など…)いかせる、それで生き延びる事に意味はあるのかな。

 

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

 

 一角獣たちを開放する方法はないのかなぁ。

心の中に

いつものアレ(友達?)について、一緒に飲みに行くと八割くらい彼が喋ってそして四時間くらいが経過(8時に店に入ってもam2時まで余裕です…)することに今更気づきました。

私もまあまあ若者の話を聞くのは嫌いじゃないんだけど(というか好きだけど)オマエちょっと話しすぎじゃないか…!

しかも私は割と洗脳されやすく、言われたことはつどつどメモって、その後はてぶとかTechCrunchでその単語が出たら読んでみる…を繰り返しているうちに一応多少概念だけは理解できるようになってきた…すげーな高学歴…
この老害に新しいことを多少なりとも覚えさせるとは。

 

まあ仕事の話以上にどーでもいい「うちの犬がかわいい」とか「○○さんがさー」とかの雑談があって、でも彼が「あのねー」と話す多くの事はとてもほのぼのとしていて、それぞれのことに彼がやさしいまなざしを向けているのがよくわかる。

いつか自分もこの思い出話の一つになるのだろうか。「最初に働いてた会社のおばちゃんが強烈でさ…」とか。そうやって誰かに私がいたことを伝えてくれるのであれば、私自身が君と違う世界に行っても、そんなに悲しくないような気がするんだ。
来年、誕生日がきたら、私のことをちょっとでも思い出してね(誕生日がとても近いので、会社でまとめて祝われた)。誰かに私の事を話してね。とお願いしたら

「人に話したりしてないよう。すぐいなくなるみたいな事ばかり言わないで!」と怒られた。

 

ごめんよー、と謝ったけど、君(90年生まれ24才)がちゃんとした大人(というか、ちゃんとした職業人)になるころには、私はおそらく同じ枠組みにいないだろう(会社がどうこうという以前に、制作職で35才はもはや限界値な上、私はデザインとかシステムについては実はあまり興味がない。ただ、目の前にあることを解決するための方法を模索はしているというだけ)ということを、10年余計に生きてる自分は知っている。

私に対してもつ「いなくならないで」の気持ちを忘れないで。その気持ちを持ち続ける限り、仕事において「他者がいる」ってことをポジティブに受け入れることができる。(「自分しかいなくなればいいのに…!」って思い始めたら絶望です!)

たとえ喧嘩ばっかりしてる相手でも、何にも教えてくれない相手でも、「この人がいなくなったら悲しい」って思う気持ちを持たなければ、他人に対して苛立つだけの生活になってしまうよ、少年。

『加速』したくはないか、少年、って感じで君たちはどんどん先に行ってしまって、私とは道が分かれていくのだろうな、と思うけれど、私の中に過去の同僚が教えてくれたことが生きているように、私の事を若い人が思い出すんなら、それはそれで悪くない。

加速することによって喪われるわれわれを、たまに思い出してくれれば、いいから。

 

アクセル・ワールド〈1〉黒雪姫の帰還 (電撃文庫)

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