きれいな夜景をつくるおしごと~確認がとれないと帰れない~

B2Cの広告系web制作をやってから、B2BのMAとかやる仕事についた。

Life is Strange: True Colors

ずっとやりたかった
Life is Strange: True Colorsを、子供とそれぞれでプレイしました。思ってたよりもボリュームがなくて、10時間以下ではないかな…

www.jp.square-enix.com

 

ジャケット写真だとあんまりわかんないんだけど、ヒロインのアレックスはアジア系(一重で瞳が茶色くて、黒の直毛。背が低いけど結構ぽっちゃりというかムチムチ系)。21歳なのでこれまでのシリーズの中では一番年齢が高い?
最初は17才くらいかなと思っていたので、電話のメッセージとかで明確に「飲酒」「非処女」が出てきてちょっと戸惑いました…

 

全体に「ボリュームが少ない」「最終章の謎解きが盛り上がらない」って感じで、メインのストーリーが1,2に比べると薄味なんだけど、個々の人間や設定はもっと深く知れれば面白かったのではという。音楽とかはすごく良いし雰囲気は最高なんだけどな…

 

※ネタバレあり※

良かった点

・イーサンについて
イーサンが炭鉱に冒険に行ったことで、よくある「子供の行動で破滅的な事が起こる」イベント(イーサンは助かるが、助けに行ったゲイブが死ぬ)が起こるんですが、それに対して
⇒イーサンがそれなりに落ち込む(そのあとすぐ町内ゲームでノリノリになるけど…まあそこは子供だからしょうがない…と思える範囲)

⇒シャーロット(イーサンの母であり、シングルマザーでゲイブの恋人)は内心激しくイーサンに怒る(表には出さず、ゲームが終わった後はイーサンは別れた夫のところに遊びに行くため不在になるので、物理的に距離ができる)

…ていう、至極納得いく展開になっていた。これに限らず全体にキャラクターが善人というか、納得いく範囲の倫理観とか考え方の中で思い悩んでる。
1とか2には「なんで人間はここまでひどいことができるんや…!」みたいな行動の登場人物がチラホラいて(それは背景にいろんな差別感情とか過去の経緯があるんだろうけど)その中で特に2のショーンとかは気の毒すぎる感じだったけど、今回はアレックスはなんだかんだ地域の住民からは優しくフォローされている様子。

 

悪かった点
・イーサンについて
結局めちゃ怯えていた崖下のビースト?は何だったん?? 私はてっきりイーサンが人に言えない家族の秘密(性的な虐待とか…)があって思い悩んでるのかと…

・アレックスの能力全然意味なくね…?

ほんとに読めるなら最初に犯人わかってるんじゃない…? それに能力のデメリットが、一番初期に兄に絡んできた人をボコ殴りにしてしまうところだけで(過去にはいろいろあったんだろうけど)、1の「使うと確実に寿命が縮む」とか2の「超強力だけど子供ゆえに制御が難しい、倫理観が欠如してるとヤバい」みたいな危うさがない。
アレックスは21歳でほぼ大人・家族の中で一番若いのに強さを期待される役割だった、ってことで「シリーズで一番強い」主人公と表現されているけど、能力的には最弱では?

それなのになんでか「この感情を癒してあげたい」みたいな唐突なカウンセラー仕草みたいなの出してくるんだけど、なぜそこだけ自信満々なん??愛する人と金色のオーラ振りまいて世界に幸せおすそ分けできるから??

・許すとは何か…

アレックスとゲイブの父親は、まだ10代の二人に「福祉に頼れ」みたいなこと言って出ていき、最後は過酷な労働の中事故で死ぬ…という人物なので、気の毒だとは思うけど、子供に対しては無責任では… 他にも最後のほうに唐突に「犯人を許す」みたいな選択肢が出てきて、いやいやお前アレックスを殺そうとしたやんけ、っていうか死んだ人の事も隠ぺいしてたわけで、私(アレックス)がどう思おうと真実はちゃんと説明してね?ということで迷わず「許さない」を選んだんですが。
全体に善人ワールドだから?でもちょっと安易すぎない?アレックスが父親に対して持っていた気持ちの変化(施設から父親に手紙を出し続けても返事はなく、次第に失望していった…的な事はわかるんだけど、実は既に死んでいた事がわかった後に父親に対して「辛い人生の中でも頑張ったんだ」って受け入れる気持ちになった理由とかがよくわかならい…お母さんの形見を持っていてくれたから?)もちょっとよくわからない…

 

1にだいぶ近い感じ(最後は人生のトラウマステージに閉じ込められるとか)なんだけど、1ほど能力で何かを変えることができず、2ほど強力に人を害することもないので、能力はちょっと期待外れというか… 

True Colorsっていうくらいだから、最後にはきっと見たこともない不思議な色になるんだろうな…と想像してたんですけど、その色は割と序盤(ゲイブのお葬式シーンや過去の思い出など)で見えてしまい(しかもその色を真犯人も出している…人間の中にはいろんな面があるからそういうもんなのかとも思うけど…)そのあとはなんか、イマイチ盛り上がりに欠ける…

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アレックスとゲイブの兄妹はすごく良かった。1・2のマックスやショーン(比較的内向的で覇気がないタイプのいい子)とかクロエ(活発的で才気溢れるけどトラブルメーカー)に比較すると、苦労した子供時代を努力で克服しつつある青年期なりの優しさとか人格の成長が感じられるので、見てて癒されます。

アレックスが「人の心が多少わかる」能力に目覚めたのは、家庭の不和を(一番年下なのに)フォローする役割を強いられたり、里親候補からの無言の評価に傷ついたりした経験があるからなんだろうなと。ただ現実だと、そういう他人の顔色に敏感に育つと、詐欺師とかになるほうが手っ取り早くいい暮らしになりそうなんだけど、そうならなかったところに救いを感じる。(ゲイブも若いころはぐれてたけどそれを悔い改めて、過去にやらかしたことを謝罪とか賠償しつつあった描写がある)2人とも義理堅くて、働き者で、ヘイブンの田舎町に受け入れられるだけのことを積み重ねてきたんではないかと想像しています。

 

メインのストーリーはボリュームも展開もイマイチ納得いかない気がするけど、認知症を家族に隠しているエレノアさんステージとか、町内ゲームでイーサンの目から見たボスステージとかはすごく楽しめるので、やってよかったなと思ってます。